耳が「開く」

さて、この頃わたしは覚えたり、調べたりすることに飽きてきてしまって、英語から遠ざからずに、楽しいことをする為に何しようかなあ、と思っていました。

　私は映画を見るのが大好き。そこで好きな映画を見ることにしました。まずは大好きなオードリー・ヘップバーン主演のローマの休日。ビデオに録画したローマの休日を見て、オードリーの口調をまねるんです。まずは有名なセリフ、”Thank you.”からスタートしました。Thank youは知ってる英語なんですけどね。そのイントネーションや、雰囲気をまねて彼女の様に言いたいと思って。

　何度も映画を見て口調をまねしていました。まだそんなに英会話は上手くなかったので、字幕なしで聞き取れる英語はほとんどありませんでしたけどね。いくつか聞こえるセリフをまねして、「他に聞こえるセリフないんかなあ」と探しました。セリフがまとまった書籍などを買うこともしませんでした。

　さっきも書きましたけれどそれほど英会話が出来るようになっていませんので、「ストーリーを楽しんでいた」というのが正しいかもしれません。ただ、大好きな映画でしたけれどそんなに何度も同じ映画を楽しめないんですよね。飽きてきます。ですから、3回目くらいからは「ながら聞き」でした。別のことをしながらローマの休日を流す。画面はほどんど見なかったです。でも、一応自分の部屋に居る時には、ローマの休日を流す、ということは続けました。

　そして、何回目くらいからでしょうか。「あ！こんなこと言ってるんちゃう？」と思い始めたんです。「ん？今の何か聞こえた気がする！」と思う瞬間があるんです。これに気付いた時は楽しいんですよねえ。ビデオを巻き戻して、もう一度聞いて。「やっぱりそうやわ！聞こえるやん！」と。それが２・３個あるだけで、もうすっかり上達した気分！「どんどん聞こえるようになってる！」と感じました。多分本当に数か所聞こえてきただけなんですけどね。繰り返し耳にすることで、「耳が開く」という感覚を得られたんです。

　繰り返し耳にする。飽きても続ける。とにかく続ける。このことが変化をもたらしました。

　ちなみに、何回聞いたのか？気になりますよね。数えていませんので正確には分かりませんけれど。毎日同じ映画を1カ月は見続けたと思います。同じことにトライしてみよう！と思う方は、1カ月見続けて、聞き続けてみてください。変化が起こります！