前回は、思っていない質問を受けて答えに窮した、という珍道中をお話しました。思い返せば同じ様に意外な質問をされて答えに詰まる、ということは何度も経験しました。それは経済のこと(なぜ株をやらないのか?など)や、歴史のことこと(靖国神社への参拝をどう思うか?など)、食文化のこと(和歌山の人はどうしてクジラの肉を食べるのか?など)多岐にわたりました。
そして、もっと日常的なこと、例えば、日本ではどうして自転車に乗るときヘルメットをかぶらないの?とか、自動車の後部座席の人はどうしてシートベルトをしないの?という様な質問もたくさんされました。
私は、色々な人と会話するなかで、歴史、経済などについては以前より興味を持つようになっていました。が、この日常的なことは本当に答えに困りました。「なぜって、「そうやからよ。」という答えしかないやんか!」となったのですよね。
英会話に長年携わり、講師歴は10年になりました。今私が思うことは、「英会話力」=「日本語力」だな、ということです。英語での発話の前に、「何を言ったらいいのか分からない(英語が分からないのではなく)」ということが壁になることが多い、ということです。答えに窮する経験を積んだ私は、ニュースを見て「すごい!」と思ったら、「なぜすごいのだろう?」と考えるようにしました。かわいそうだと思ったらその理由を、嬉しいと思ったらその理由を考えるようにしました。これは、英会話力を伸ばすことと同時進行でした方がいいと思います。英会話力が伸びた!単語も覚えた!そして人を目の前にした時何を話したらいいのか分からない!こんな寂しいことないでしょ?英語圏の人達は、「なぜ?」と聞くことが多い、というのが私の体感です。「好きな色は何色?」と聞かれて「赤」と答えたら、「何故赤が好きなの?」と聞かれると思っておくといいでしょう。そして、「なんとなく」ではなく、自分なりの答えがあるといいんだと感じています。そこに正しい答えはありません。ただ自分の意見を持つ練習が必要です。
「What color do you like? Why do you like that? 何色が好きですか?何故それが好きなのですか?」
あなたの答えはありますか?
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